世の中で活用できるかもしれないまだ見つかっていないミドリムシの生息状況を知りたい!

みなさんこんにちは、理化学研究所の鈴木健吾です。東京大学においてミドリムシの可能性を知ることになる研究を始めてから、在学中に株式会社ユーグレナというベンチャー企業を作って、そこから研究の責任者としてミドリムシの研究を13年以上行っています。会社では、石垣島でミドリムシを育てて、これを原料とした食品や化粧品を販売してきましたが、そうした中でミドリムシのいろいろな可能性に気付かされてきました。

2020年以降は、燃料をはじめとする生活に必要な物質をつくることができるミドリムシが世の中を変えるかもしれない。そんなミドリムシのことを、みなさんと新しい発見も分かち合いながら調べたいというのが、今回の私のちょっと欲張りな提案です。

参加方法はこちら

ミドリムシとは

ミドリムシはユーグレナ属に含まれる微細藻類の和名であり、淡水の湖沼、田んぼなどに生息する理科実験における観察でもおなじみの微生物です。50種類以上が知られるミドリムシのうち、ユーグレナ・グラシリス(Euglena gracilis)は50年以上も前からモデル生物として使われてきていますが、その豊富な栄養素、及び細胞内に蓄積するβグルカンであるパラミロンの機能性から産業利用も検討され、2005年の大量生産技術の確立を機に健康食品の原料としても供給・利用され始めています。ユーグレナ・グラシリスは自然界では比較的レアな種ですが、うまく制御された条件では非常によく増えることで、ミドリムシの中で最も産業利用に適した種です。さらに、ミドリムシはまわりの酸素が少なくなると油をためることが知られており、これをバイオ燃料の原料として利用することも検討されています。

みんなの力を合わせて各地のミドリムシがいるかもしれない水を収集世界初、市民参加型ミドリムシ分布調査研究!

いろいろな地域のミドリムシについて、これまでにわたしたちが調査を行ったのは、福島、香川、熊本、及び沖縄の一部のみです。日本にはたくさんの独立な水源があるので、いろいろな可能性を持ったミドリムシがいるかもと出張や旅行のたびに少しずつ持って帰って来たりはするのですが、まとまった数の水サンプルを集めるのはわたしたちの力だけではなかなか難しいです。みんなの力を合わせて、日本中から水サンプルを集め、ご当地ミドリムシのリストを作るのが、このプロジェクト目的です。

ミドリムシのマップの完成を目指す!

最近は、遺伝子に関する調査がむかしより簡単にできるようになってきました。そこで、日本におけるミドリムシもそれぞれの地域ごとに、その遺伝子の性質を調べ、系統解析をすると面白い情報が得られると考えています。プロジェクトではみなさんが集めてくれた水サンプルから採ったミドリムシの情報を、公開予定のミドリムシマップに追加していきます。

ミドリムシマップには以下の内容を載せる予定です。

  1. 水を採取した場所
  2. 水の中にいたミドリムシの写真
  3. ミドリムシの系統(遺伝子解析結果)
  4. 採取した人、チーム名
  5. 備考

北はなるべく北海道から南はなるべく沖縄まで、1,000か所の水源から全国の協力してくれる高校生などに手伝ってもらって、 水サンプルを集めます。

支援金の使途

使途 予算
サンプリングキット費 20万円
細胞単離消耗品・作業費 30万円
遺伝子情報解析費 30万円
報告作業経費 20万円

鈴木健吾(スズキケンゴ)経歴

2003年 東京大学 農学部生物システム工学専修 卒業
2005年 株式会社ユーグレナ 取締役 就任
2006年 東京大学大学院 農学生命科学研究科修士課程 修了
2016年 東京大学大学院 博士(農学)学位取得
2018年 理化学研究所 バトンゾーン研究推進プログラム 微細藻類生産制御技術研究チーム チームリーダー就任 (現任)
2018年 株式会社ユーグレナ 執行役員研究開発担当 就任(現任)
2019年 北里大学大学院 博士(医学)学位 取得